2016年08月01日

幻の遺産を探しに行ってきました

福島県はいわき市に『トウキョウ堂』という駄菓子屋があり、そこになぜか未来への遺産が設置されているとの情報をキャッチ。

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もはやこれを見つけるよりツチノコを見つけるほうが現実的とまで言われている過疎ゲー、ジョジョの奇妙な冒険未来への遺産。そして同じく平成の世において減少著しい、昭和テイストの駄菓子屋。

ただそこにあるというだけでも貴重であり、そろそろ重要文化財に指定されてもおかしくない両者。それが同時に存在する場所があるとすれば、それは古今東西類を見ないエルドラド、奇跡のパワースポット、溢れ出るマイナスイオン、ウッチャンに対するナンチャン・・・

であるにもかかわらず、モノの価値のわからない凡夫の集まりたる遺産勢ときたら、僕の「福島行きましょうよ」という誘いに対し「行かねーよ」と切り捨てるわ、熱いパトスを端的に綴った「福島行こうぜ!」というメールに対し「迷惑メールやめてくだしあふらふら」のような冷たい対応をしてくるわで、まったくもって信じられない。

お前らは何のために産まれてきたのだ。


さぁ、実際こんなバカげたこと・・・いや、福島まで行ける時間と財力と情熱を持つ気心知れた遺産勢などいないので、会社のバイトくんを誘うことに。

彼は15年くらい前に明大前ナミキの大会にキングという痛い名前で出場したことがあるなど、全く遺産と無縁であるとも言えない人物である。残酷な時の流れのなかで体重は50kg前後増え、メインは鉄拳へと移行しそれも引退気味になっている。


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遺産をやっていたころの彼(左)と現在の彼(右)

こんなにも恐ろしい副作用が出てしまうので、今遺産をやっている人達は本当にやめないほうがいい。


なお、トウキョウ堂とは言わばスタンドで、本体は東京プラチナという嘘みたいな名前の理容室であることが判明した。理容室にくっついて駄菓子屋も経営しているようだ。

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東京プラチナって。

まさかスタープラチナとは関係ないだろうなとは思ったが、もしそうならば駄菓子屋になぜか未来への遺産が置いてある事の理由付けにもなるし、床屋=カーンみたいなところもあるし、そうなれば店主が凄腕の遺産プレイヤーである可能性もひかえめに言って99%ぐらいあるのでは?むしろ100%、いや120%と言っても過言ではない。


こいつは面白くなってきやがったぜ!!


首を洗って待っておけ店主。客の頭シャンプーしてる場合じゃないぞ。


思えば、このままだと遺産界の鷲巣巌と化し、若いプレイヤーに血を賭けさせて殺してしまいそうな自分を止めてくれる強者の出現を、自分は心のどこかで待っていたのかもしれない・・・。


ひとしきり妄想したのち正気に戻った僕は、とりあえず定休日や営業時間を調べることに。別に行ってみたら遺産がなかったとかでもこの際良いやと思うまで頭がおかしくなっていたが、さすがに店自体が開いてなかったら向こう3週間ぐらいテンションが下がってしまうのでそれは避けたい。

ネット上にたいした情報が落ちていなくてもうどうにでもなれと思いかけたその時、スマホ使いのキング(以下K)が月曜休みという情報を掴み。ならば土曜に行けば問題ないということに。

やっぱり時代はスマートフォーンなのか。ポケモンGOなのか。



というわけで某月某日(土曜)、朝8時、車に乗り込みいざいかん!


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なぜか車内に置いてあった謎にピッタリなうちわ。

運転はK。ほぼ運転手としての同行だが、一応観光もするよと言ってアメを与えてある。



東京からいわき市まで高速を使って渋滞なしでも3時間強。

長い旅が予測されるので、守谷SAでひとまず休憩。


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広い。広くてスタバがある。

僕はグランデとかベンティとかわけのわからないことばかり言ってくるスターバックスを恐ろしい敵だと思っているので普段なら一瞥をくれて終わりなところだが、今日は気分がいいし連れもいるので勇気を出して入店する。

サービスエリアなので客層がバラエティに富んでいるのが救いである。
都内ならおっかなくてとても入れないが、この雰囲気なら余裕だ。この勝負もらった。


・・・はずだったが、いざその瞬間を迎えるとどうしてもマキアートやラテなどのオシャレな単語を口にすることあたわず、当たり障りの無いドリップコーヒーを頼んでしまう始末。

僕は永遠にスターバックスに勝つことができないのか・・・。



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抹茶クリームフラペチーノをオーダーして上機嫌なK。

フラペチーノって何だよ。おっかねぇ・・・。



気分もリフレッシュして運転再開。
途中ちょっとした渋滞はあったものの基本的にはスムーズに。

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気付けばいわき中央インターまでもう少し。

かかったのは4時間弱だった。


インターを降りたところに「ようこそ」と書かれた看板があったので急いで撮ろうとしたら

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角度が変わると「またきてネ」看板に変化してしまい、今来たのにもう帰れみたいな感じに。

のっけからのミスに、嫌な予感がする。



さて、ナビ付きなので一般道路も特に迷うことなく。しばらく走っていると・・・


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本当にあった・・・・

何か怖いキャラがいざなってる。


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これが理容室『東京プラチナ』で


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裏手に『秘密基地トウキョウ堂』! くぅ〜〜っ!


言っちゃ悪いが入りにくいぜ!!

子連れのお父さんお母さんや物見高いカップルならいざしらず、
こっちはむさ苦しい謎の野郎二人組。


しかしこちとら本物の東京から来ているんだ。

いざ勇気を振り絞って、秘密基地の中へ足を踏み入れると・・・・・



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おおッ・・・・・


決して広くない店内スペースには、古めかしいゲーム機や駄菓子や昭和グッズが所狭しと並んでおり。

中央付近のテーブルでは小学校低学年ぐらいの女の子3人が駄菓子女子会を開いている。

駄菓子屋にちびっこの組み合わせはお約束で想定内とはいえ、誰もいないほうが都合が良かったのだが・・・と思っていると、僕らに気付いた子の一人が「お客さん来たよおおおおおー!!!!」と叫んで大人を召喚する。

セコムより優秀な警報システム。

できればそっとしておいて欲しかった。


まもなく店番のおばちゃんなのかどうなのかよくわからない女性がやって来た。

(おとなに見つかった・・・)

と内心居心地の悪さを感じながらも、肝心の目的である遺産を探すべく、キョロキョロしながら店内をうろつく。


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こういうのも悪くないが、今日は10円玉をはじきに来たわけではないのだ。



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駄菓子もカモフラージュとして眺めておかなくては。
初見のくせに一目散に遺産に駆け寄っては完全にあぶないやつだ。僕なら通報する。
っていうか遺産はどこだ?なんかどこにもないっぽくないか・・・・

いや、どうやらあった。まずいことに、ちびっこのすぐ背後のコレだ。

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こんなの不可能じゃないか。完全にこの子の領域を侵犯することになるじゃないか。スタンドだってこんなすぐ後ろに立たないだろ。

無理や。わいにはとても無理や・・・・


と心折れていると、自分の役目を知っているKが「ちょっとそのゲームやっていいですか?」とおばちゃんに了解を得てくれた。さすが体も神経も太い。実に頼りがいがある。



遺産は、そこに確かにあった。

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わかって来ておいてなんだが、なんでこんなところにあるんだ。


30円と書いてあったが、10円入れた時点でプレイ可能となった。
オトナなのでちゃんと30円入れる。

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・・・・動く。

座れないのですごくやりにくいが、動く。

しかし、駄菓子を食べながら楽しくおしゃべりしている女の子たちのすぐそばで、一体何をしているのだろうか。

いえない。とてもこのゲームに人生の何割かを捧げているだなんていえない・・・

Kがおばちゃんになぜこのゲームが置いてあるのかと質問したところ、「知らない」そうだ。

ふむ、ふむ・・・・・・。


ほどなくして気付いてしまった。


これ、なにも起きないぞということに。


ただでさえ監視の目が厳しい。今のこのプレイが終わった時、何かが起こる期待感が全く無い。

どうも店主は隣の本業である床屋で散髪しているらしい感じだ。

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おかしい。

隠れ強者である店主が「おっ やってるね!」と近づいてきて乱入し、ここで最強決定戦が行われるのではなかったのか?

実際はどうだ?子供目線ではどうだ?

なんか30半ばのおっさんがよくわからないゲームをがちゃがちゃやってるだけだ。


何がeスポーツだ・・・!

我々はこんなにも無力じゃないか。


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さっさとチャレンジモードをクリアしてしまい、呆然とする。

とりあえずもう一回プレイしてみるが、心ここにあらずだ。

それどころか、なぜこんな遠方にまでわざわざやって来て立ちながら遺産の1人プレイをしているのかという疑問や、正味かかる費用はどんなものだろうかなどというノイズが次々に襲い掛かってくる。

Kの飲食費も当然自分が持つし、せっかくいわき市に来たのだからと入場する予定のアクアマリンふくしまのチケット代など観光費も当然自分持ちだ。往復の高速代に会社のETCを使うわけにもいかないのでこれも自分の現金払いになる。
背後のテーブルではまだ子供がお菓子を食べながら雑談に夢中だ。店番のおばちゃんの眼光は相変わらず鋭い。てゆうか誰なんだ。どうしてこうなった。凄腕プレイヤーの店主は・・・・?

ああ・・・・・


・・・意識を失いかけたその時、辺り一面が光に包まれた気がした。



そして、僕の心は何故だかとても穏やかになっていた。


これが悟りだろうか?


以前、クレイジージャーニーという番組で修験道の荒行の特集を放送していたことを思い出す。その名も『四無行』という荒行で、


「九日間、飲まず、食わず、寝ず、横にならず、生存率50%」


というものだった。

今まさに僕がやっていることはそれに匹敵しよう。

それどころか、並大抵の者ではあまりの不合理と矛盾とに肉体が耐え切れず消滅してしまってもおかしくない。生存率は良くて30%、いや0.01%と言っても過言ではない。

我ながらよく正気を保っていられたものである。


そして前人未到、連続2度目の荒行を終え、ネームエントリーに「SQ」を入力し終える頃、
私は既に一個の宇宙となっていた。

私こそが宇宙であり、私の意思こそ宇宙の意思だったのだ。

もはやさっきまで何を苦悩していたのかさえ覚えていない。


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こうしてビッグコスモのパワーと駄菓子を手に入れた私とKは、確かな手応えを感じながらこの地球最後のエルドラド、秘密基地トウキョウ堂をあとにするのであった。

いつまでもこの未来への遺産が輝き続けんことを・・・。







ビッグコスモのパワーでコンボが繋がりまくってしょうがない僕







▼トウキョウ堂ヒミツ話

・本業の床屋がものすごく繁盛している
・CPS3基盤が貴重なので遺産を置いている
・店主はジョジョをよく知らない
・遺産目的で行くところじゃない
・3万円かかった
・でもよかった
posted by sq at 21:55| Comment(2) | ジョジョ関連記